かの有名なぐりとぐらの著書、中川李枝子さんの本です。
本書は、大別して以下の3つの内容で構成されています。
- 中川さんの生い立ち、保育園時代の話、子育てに関する信念、出版に至る経緯など。
- 中川さんから子育て中のお母さんへのメッセージ。
- 子育てに関する質問への中川さんのお答えコーナー。
先に出版されている子どもはみんな問題児、を拝読していないのですが、
Amazonのレビューなどみると、本書は、子どもはみんな〜の補足みたいな本、のようですね。
毎日毎日、子どもへの愛情は止め処がないですが、
一方で、
こんな食事でいいのか、
こんな関わり方でいいのか、
怒鳴ってしまったどうしよう、
など、
悶々と日々を送っているのも事実であります。
子育ての不安を少しでも解消したくて、
これでいいのだと背中を押してもらいたくて、
手に取った本です。
これでいいのだと背中を押してもらいたくて、
手に取った本です。
第1部の第4章が、中川さんからのお母さん達へのメッセージなのですが、以下心にグッと来た部分を少し引用しますね。
保育園でもたくさんのお母さんに出会いましたが、みなさん得手不得手がありました。それでいい。それこそがお母さんの個性なのですから。
自分以外のお母さんが素晴らしくしか見えない私にとって、そうだよね、って。
多分息子のクラスのママで最年長だろうな、って後ろめたくても、
保育園用のシーツに波縫いで止めた名前の部分が洗濯するとすぐ綻びても、
夕飯のメニューが大体毎週いつも同じでも、
大丈夫じゃん。
きっと私にも得手があるよ、多分。
そう例えば、子どもの話をよく聞いてあげてると思うし、
髪の毛だってまともに切ってあげられてると思うし、
頭ごなしに叱ったりしないし。
お母さんには、どんどん子どもに話しかけてほしい。「多弁は神が母に与えたもうた賜物である」…そして、子どもが話すようになったら、その言葉に耳を傾けて欲しい。子どもにとって何よりうれしいのは、大好きな人が聞いてくれること
あまり口数が多い方ではない私でも、子どもとはよく会話できていると思う。
そして何より、お話し好きな子どもの言っていることを、
誰よりも早く正しく推測して、理解して共感している(と思う!)。
あぁでもただ一つ、「あばしとーどーれいどーれいだー」って言うんだけどいまだに何のことかわかんないんだよなぁ。
お母さんは自分の正直なきもちのまま自然に、素直に育てればいい。教科書通りかなんて悩まずに、そのお母さんなりのやり方で育てる楽しみを味わってほしい。
教科書通りかなんて悩まずに…!
そうかそうか、あたしゃね、ついつい正解をね知りたがる節があってね。
我々夫婦のやり方で育てればいいんだね。
そう、アイスは一日一個なんだよ、それがうちの流儀。
未来の担い手を育てる母親は、時代の最先端にいるということを自覚してほしい。子育て中のお母さんたちは、みんなきらきらして、とてもきれいです。遠慮しないで、堂々としていればいい。
最後にこれだよ。
ガツンだよね。心にガツン。
最近はさ、子連れの母親のマナーが悪いから、妊婦には席を譲る気にもなれない、だから黙殺、とかね(この論理はさ、成立してなくない?!)
子連れはうるさい、汚い、周りが見えてない、とか消えてしまえくらいの勢いで、
もう萎縮しか感じてなかったわけですよ。
もちろん最低限の周りへの配慮は忘れてはいけないけれど、何もみんながみんなそう思ってるわけじゃないしね。
これもネットの一部の匿名な意見なだけだしね、縮こまることないんだな、って。
少し迷ったり自信を失くした時に、大丈夫よ、って励ましてくれるようなメッセージのこもった1冊でしたよ。