私からしたら、”全て持ってる”友人から軽くオススメされた本。
その友人が、”どんなに羨ましい人生を送っているように見える人でも、何らかの生きづらさを抱えているのかもしれないね”というようなことを言っていたことが非常に印象的でした。
自分はおかしいのだろうか?こんなことを考えるなんてバカなのだろうか?他の人はどういうことを考えているのか??
そうやって悶々と、自分の考えていることに果たして答えがあるのかどうかすらもわからない、と悩み苦しむ人には是非読んでほしい。
きっと、自分の考えていることはおかしくなんかないし、そのままでいいし、色々な考え方があっていいのだと、気が楽になれると思う。
それから、片頭痛持ちの人も是非読むといいと思う。若林さんも片頭痛もちで、ところどころに軽く片頭痛との闘いが書かれている。さまざまな治療法、対処法を試してきているようなので参考になるんじゃないかと思う。
感想とメモ
メモを取るような部分はありませんでした。
が、私は、この本の中の「まえけんさん」を是非多くの方に読んでもらいたいと思っている。
冒頭、まえけんさんが若林さんに連絡をくれる時に必ずかけていた言葉ではじまる。私は、あの言葉こそが、人生における最も大切なことだと、思い出させてもらった。1行目からグッときた。
その後に続く、まえけんさんに関するエピソードや、彼がゲイであることをカミングアウトしたことで、まだLGBTに理解が足りないこの世界でどんな想いをしてきたかを想像すると、(失礼に当たるので、勝手にその人の気持ちなどを想像することはよくないのだが)、そういった人の言うその言葉には、どんな人が言うそれよりも大変な重みを感じてしまう。
この言葉のおかげで、何かが私の中で吹っ切れた。この本を読んでいた時期は、仕事、子育てに悩みまくっていて、多方面からさまざまなメッセージを受け取ってはいたのだが、この言葉がそれら多くのメッセージを上手にまとめてあげてくれた、といってもいいかもしれない。
そして確信したよね、どんなに人生がうまくいっているように見える人でも、多かれ少なかれ生きづらさを抱えているもんなんだって。
だからやっばり、人と比べることにはあまり意味がなくて、”自分はどう思うか”が頼るべきコンパスなんだろうね。
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