あなたは、あなたやあなたのお子さんには何か才能があるとお思いですか?
本書では、誰にでも才能はあって、伸ばしていくものであると説いています。
ただし、この、”才能は伸ばすもの”という心のあり方(マインドセット)を持つ人にしか、伸ばせないものであると著者は言っています。
具体的にどんなマインドセットでいれば、才能を伸ばしていけるのか。スポーツ、ビジネス、対人関係、教育の4つの観点から書かれています。
目次
マインドセット「やればできる!」の研究byキャロル・S・ドゥエックを読んだわよ。
こんにちわっつあっぷ。
先日、子どもの教育について、ポロリと知り合いに相談したことがありました。その知り合いは、学習塾の経営のご経験があり、ご自身も京都大学を卒業された方です。その方が、こちらの本を紹介してくれたのです。
霧の中を手探りで進むようなところがある子育て。
この本は、親が子どもを導くべき方向を照らしてくれる一筋の光のようなものでした。
この本が一貫して伝えたいメッセージ、それは、
- 才能はあきらめずに粘り強く努力を続けることで伸ばせる
ということ。
以下、特に興味深かった教育の章を中心にまとめましたよ。
才能は伸ばすもの
著者が言いたいのは、才能を生かすも殺すも努力次第、ということです。ここでいう努力、というのは、
- 行動し、失敗からは学び続けること
- うまくいかなくても、あきらめずに粘り強く頑張り続けること
子どもに、これらを教え、才能を伸ばす方向に導くのが大人の役目となります。
では、どのように子どもに関わっていけばよいのでしょうか。
子どもの才能をつぶさない褒め方
例えば子どもがすごいことをやってのけた時、何かに成功した時、当然褒めるわけですが、褒め方にもコツがあるようです。
- 努力して成し遂げたことを褒める
知的能力や才能を愛でる褒め方は避ける。褒める時は、努力して成し遂げたことを褒めるようにする。
それから、
- スピードや完璧さを褒めない
すばやく完璧にできれば褒められる、賢いと思われるのなら、難しいことには手を出すまい、と子どもが勘違いしてしまいます。
子どもを不安にさせない励まし方
たとえば、テストや何かの発表を目前に緊張している子どもがいるとします。親としては、成功体験となるよう頑張ってほしいと、励ましの言葉をかけたいところですね。
励ます時に、「あなたは頭が良いのだから」、とか「才能があるのだから」、という言い方はかえって子どもが不安になります。
- あなたを評価しようとしているわけではない
- 学んで成長することを望んでいる
- 努力を続けているあなたが誇りだ
といったようなことを伝えてあげる。
子どもが失敗した時の接し方
- 失敗から何を学ぶべきか
- 将来成功を勝ち取るにはなにをしなくてはならないか
を教える。また、
- 建設的な批判をする。
建設的な批判とは、子どもが悪い点を改めたり、もっと努力したり、優れた成果を出したりするのを促すような批判のことです。
大人の言動や態度が子どもに影響する
何気ない子どもに対する言動にも注意しなければなりません。
お前はダメな子だ、頭が悪いなど、こういうことは決して言ってはいけない。
子どもの才能が開花するのは、子どもの努力次第ですが、大人の言動や子どもへの声掛けも非常に重要です。
また親自身が、失敗から学び、成長し、嬉しく思う姿勢でいることもとても大事です。
学校の先生という大人について
親の次に子どもが多く関わる学校の先生についても述べられていました。
優れた先生はどんな先生か。
そして、悪い先生についても。
読んでいて思ったのは、我が子が優れた教師に出会えなければ、親として家庭でよくフォローをしていかねばならない、ということ。
例えば、子どもの言動を日々観察し、先生方がどう子どもに接しているかを見抜く。
突然、「僕バカだからさ〜」、などと言い出したら、危険信号です。
そして、教師の方々にはこの本を是非読んでいただきたい。教師と言わず、保育士さんにも。
最後に
教育に関する部分しか感想として書いてきませんでしたが、他の章でも興味深い点がありました。
例えば、
- リーダーは生まれつきではなく、なるものだ
- 人間関係にも努力が必要
- 天賦の才能をもって生まれたスポーツ選手こそ努力が必要だ
といった点です。
努力、努力、努力、って、もー息苦しいなー!とお思いかもしれませんが、
闇雲な努力ではなく、
失敗から学び続け、
諦めずに粘り強く頑張り続けること、
が才能を開花させる方法なのです。
「マインドセット「やればできる!」の研究」はこちらから
10000時間以上(約10年間)の努力を続けると天才になれる、というこちらの本も合わせるとより実用的かもしれません。