25年前の今日、あの時間も、蜩の声が秋の気配を呼んでいたのだろうか。
沈まぬ太陽、読みました。
本っていうのも、本当に運命的で、読むべき時にめぐり会うものなんだと思いました。
興味深くて、いろいろ調べたりしながら読みました。
この小説、大きな波紋を読んだようです。
小説の設定が、実際の人物を容易に想像させるので、特に文中で悪人として描かれ、そのモチーフとなったと思われる人物の中には、不当に迷惑を被ったと憤った方もいたようです。
これはあくまで事実に基づき再構築した『フィクション小説』で、当然、立場が異なれば言い分も異なる、といったことを頭に入れて読んだ方がよいぞ、と、主人公に入れ込む度に自らをたしなめながら読みました。
ただ、取材に基づいているものなので、まるっきり嘘ではないはずで、モデルとなった航空会社が経営破綻を迎えた所以に少なからず繋がっている部分はあるんだと思います。
作者の山崎さん、官民癒着の体質が呼ぶのはロクでもない社会なんだと、それが水面下で行われていた当時から警鐘をならし続けているのね・・。
鋭い洞察力・・・。彼女にはもっともっとこういう作品を書いて、社会に、男社会に喧嘩を売り続けてほしいです。
しかしまー、山崎豊子さんの作品は、「白い巨塔」にしろ、「華麗なる一族」にしろ、引き込み方が凄まじいです!!!